数の力を感じながら

・NEC PC-8801シリーズ -1984-

 8bit機全盛期に一時代を築いたシリーズです。PC-9801シリーズ普及の土台を作ったとも言えるでしょう。

 機種もたくさん出ました。覚えているのだけでも、初代、mkII、SR、FR、MR、TR、FA、MA、MCなど(FH、MHってのもありましたっけ?)。その中でも1つの転機がSRだったようです。たぶん日本で最初にFM音源を搭載したパソコンです。カタログスペック上はそれだけという感じもしますし、NECもFM音源を全面に出して宣伝してました。ベートーベンかなんかの顔を出して。あの音源でクラシックはむちゃに近いと思いますけど。
 しかし実際には内部的にもけっこう変わったらしくて、詳しいことは全然知らないんですが、ゲームなどが作りやすくなったようです。これ以降に出るソフト(特にゲーム)は、ほとんどSR以降用になりました。PC-98で言えばVMでしょうかね。

 あと、PC-88VAなんていう変わったのもありました。これについては別に書きます。

 変り種と言えばやっぱりTRでしょうか。パソコン通信が話題だったころの機種で、本体の横に受話器が付いているというものでした。モデム内蔵機種でさえ全く見掛けないこの時代に、電話機そのものをくっつけちゃうなんて「やるな!NEC。」って感じでした。しかし後が続かなかったところを見ると、売れなかったようですね。せめてモデム内蔵機種くらいは出しても良かったと思うのですが。

 もう1つの変り種は、MCですね。PC-8801シリーズ最後の機種です。これには今となっては当たり前な、CD-ROMドライブが付いていました。正確には、付いているのと付いていないのと2種類ありました。で、そのCD-ROMドライブは、なんと、NECのゲーム機「PC-Engine」用のCD-ROMドライブ「CD-ROM2」と同じものでした。なので、これを持っている人はCD-ROMなしのMCを買えば、PC-Engineと共用できました。他のPC-8801用にも、そのCD-ROMドライブを使えるようにするためのものが出ました。
 しかしこのMC、私自身は「売れないだろうなぁ」って思っていました。PC-8801全盛期ならともかく、もう時代は16/32bit。PC-8801用CD-ROMソフトなんて出るとは思えませんでしたし、すごく安いならともかく、そこそこの値段するのに、いまさらPC-8801を買う人がいるとは思えなかったからです。
 案の定、専用CD-ROMソフトはほとんどでなかったようです。おそらく片手で数えられるのではないかと。ファルコムのドラゴンスレイヤーでは、ソフトはFDだけどBGM集のCDをドライブに入れておくとゲーム中のBGMがCD-DAで流れる、なんていうのもありましたし、今くらいCD-ROMソフトがあれば、素材集のようなものを活用できたかもしれませんが・・・。
 MCがでてしばらくすると、雑誌の読者のコーナーに「なんでNECはPC-88用のCD-ROMソフトを出さないんだ!」という、MCユーザーからの投稿が載るようになりました。私は「あたりまえだよなー。」なんて思いながら読んでました(^^;;。でも、CD-ROM搭載機が出ただけすごいなって、今は思います。8bit機では唯一だと思いますし、X680x0では出ませんでしたし。

 私が使ったことのあるPC-8801は、初代、SR、FRくらいでしょうか。しかし自分では所有していなかったので、やっぱりゲームをしたことくらいしかありません。

- 思い出のソフト -

ブラスティー(スクウェア)

 日本サンライズ(ガンダム作ったアニメの会社)がデザインした変形ロボットを操って、宇宙を旅するRPGです。
 ウリは戦闘シーンのアニメーションで、自機や敵ロボットが、ミサイル撃ったりするかっこいいアニメーションが見れました。当時ガンダムしていた私には、「シールドを開く」という設定が妙にかっこよく感じられました。

アルファ(スクウェア)

 詳しい内容は忘れてしまいましたが、女の子が主人公で、未来都市(?)でのアドベンチャーゲームでした。これまたアニメーションがウリのソフトです。
 はた坊だじょー!(わかる人がいるのか!?) (^^;;;

Will(スクウェア)

 これまたアニメーションがウリのアドベンチャーゲームで、女の子が振り向くシーンが話題になっていました。
 この当時はアニメーションとは言っても、「振り向く」みたいな一瞬のシーンが「すごいアニメーション」と言われましたし、あとはパレットがちらちらするとか、そんな感じでした。しかしPC-8801のメモリ容量(64KBだと思いました)などを考えれば、それでもすごいことです。

ウィングマン(エニックス)

 同名コミックをゲーム化したアドベンチャーゲームです。しかし敵との戦闘シーンが、たしかアクションゲームみたいになっていて、コミックと同じ多彩な必殺技が使えました。

Zガンダム(バンダイ)

 同名アニメをゲーム化したシューティングゲームです。Zガンダムはもちろん変形したと思います。内容は自動照準レーザーでない、テグザーの様だったと思います。

サラダの国のトマト姫(ハドソン)

 デゼニランドなどとともにハドソンの地位を確立した、人気アドベンチャーゲームです。キュウリの戦士がトマト姫を助けに行く、って内容だったかな?弁当屋のおねーちゃんおだてたりして。(^^;
 音源のないPC-8801で、オープニングの音楽を鳴らしていたのが印象的でした。これは、PC-8801はBEEP音の周波数を変化させることが可能だったから出来たことです。
 ダイコーン、ウォーメロン、なんていうのも出てきましたっけ。

ファイナルゾーン(日本テレネット)

 仲間を2人選んで、フォーメーションを組みながら進んでいく縦スクロールシューティングです。良く遊びました、これは。
 各面ごとに仲間同士の会話シーンがあるのですが、仲間が死ぬと死んだ人間の会話が省かれます。しかしそれでも会話として成り立つ様になっているのが秀逸でした。
 私はこのゲームでウルフチームが好きになり、その後独立したウルフチームの最初のゲーム「ヤシャ」で、がっくりさせられました。(^^;

三国志(光栄)

 いわゆる歴史シミュレーションです。
 友達と3人で遊び始めたのですが、私は始めてだったのでよく分からず、名前を知っていた劉備(ってこの字であってます?)を選びました。しかし劉備は領土が1つしかないため、めったに私の順番が回ってきませんでした。たまに2回連続で回ってきたりすると、「おぉ。」って感じで。けっこう楽しく遊びました。
 この思い出があったので、その後信長の野望全国版を手に入れ、家で1人で遊びました。しかし、「あぁ、三国志は友達とわいわいやったことだけが楽しかったんだな。」ということに気づき、それ以後光栄のシミュレーションはやらないことにしました。

XEVIOUS(エニックス)

 PC-8801用は電波マイコンソフトではなかったと記憶しています。
 たしか空中キャラクターが全部白1色かなんかで、「やっぱ電波が作んないとだめでしょ」って感じだったと思います。

川中島の合戦(光栄)

 白黒で、スペースインベーダーのバリアみたいのがあってー、くらいしか覚えていません。カセットテープ版でした。

ドアドア(エニックス)

 PC-8801の名作ゲームの1つです。ゲーム内容はPC-6001mkIIの所に書いてあります。
 このソフト、ゲームコンテストか何かの入賞作なためか、パッケージの後ろには作者の顔写真が出てました。その後、作者の中村さんがドラクエか何かで有名になって再び写真を見たとき思いました。「太ったなぁ。もうかってるんだなぁ。」って。(^^;

シルフィード(ゲームアーツ)

 PC-8801名作ゲームその2です。見た目は3D、システム的には縦スクロールなシューティングゲームです。つまり3Dなのに、上のキーを押すと自機が奥へ行くという、ほかでは今もってない変わったシステムを有していました。
 オープニングデモで、敵がなんかしゃべった様な気もします。
 ゲームとしても最高におもしろいシューティングだったと記憶しています。のちのメガCD版をやるためにワンダーメガM2を買ったりもしました。こっちもすごくおもしろかったです。

ドラゴンスレイヤー(日本ファルコム)

 ハイドライドとともに、初のARPGと言われているものの1つです。個人的にはこれは、リアルタイムではあるけれども、アクションじゃないよなー、なんて思ってます。
 システム的には、平面マップ上を歩いて、うろついている敵をやっつけて、最後にはドラゴンを倒す、という感じです。
 変わっているのは敵キャラで、タモリとかいました。全部同じ大きさの正方形の1枚絵が、うろついている感じだったと思います。最後のドラゴンは動かないのですが、倒すために近づく際、しっぽに近づくとしっぽにはじかれてどこかへ飛ばされてしまうというのが、なんかおもしろかったです。

アルフォス(エニックス)

 森田将棋で有名な森田さんがその昔、PC-8801にXEVIOUSを移植したらこうなった、っていう感じの縦スクロールシューティングです、たぶん。作者が森田さんだって言うは、あんまり自信ないです。(^^;
 自機に中間色を使うためか、ドットをタイル状に並べてあったのですが、中間色には見えず、タイルを貼った戦闘機のように見えてしまうところがかっこわるかったです。

めぞん一刻(マイクロキャビン)

 同名コミックをゲーム化した、アドベンチャーゲームです。
 たしか、エンディングで何十分だか何時間だかほおっておくと、なんかなる、っていう隠し技があったと思います。見つけた人はエンディングでずーーっと、感動に浸っていたんでしょうかねぇ。


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