スレッド作成 : Saieyさん
(1998/2/16 11:00:44)
富士通FM-TOWNSシリーズについて。
最後の挑戦者 (0)
Saiey さんのコメント
(1998/2/16 11:02:00)
本来は「僕の前を通り過ぎていったPC達」の記事として書こうかと思っていたのですが、まとめて書くのが困難だと言うこともあり、不定期連載、なんていうとかっこいいですけど(^^;、そんな感じでここに思い出したことを書いていこうかと思います。
FM-TOWNSについて何かありましたら、コメントをお願いします。
最後の挑戦者 (1):りえとともに
Saiey さんのコメント
(1998/2/16 11:02:57)
FM-TOWNSシリーズは、宮沢りえの宣伝とともに、初のシリーズ全機種CD-ROMドライブ標準装備パソコンとして、衝撃的にデビューしました。縦置きのタワー型筐体で、色はちょっと濃いグレー。その正面に目玉のような標準速CD-ROMドライブがついていました。最初のTOWNSは3.5inch FDDが1ドライブと2ドライブのモデルがでました。確かメモリもそれぞれ1MBと2MBだったと記憶してます。ソフトはほとんどCD-ROMで供給されたため1ドライブであることは問題にならなかったようですが、私の印象では1MBモデルがあるにもかかわらずはじめから多くのソフトが「要2MB」だったように思います。1ドライブモデルのユーザーには増設メモリが必須だったのではないでしょうか。
CD-ROMは当時まだパソコン用ドライブとしてかなり珍しい存在だったと思います。PC-EngineのCD-ROM2とどっちが先だったのかはちょっとわかりませんが。それをシリーズとして標準装備したところに富士通の先見性とTOWNSの強さがあったように思います。標準速だったので「遅い」とか、回転中にふたを開けると高速に回転したまま飛び出してきて危ないとか、いろいろ言われてましたけど。(^^;
TOWNSに驚かされた点としてはもう1つ、キーボードを標準装備していないと言う点もありました。今だから「Macintoshもそーなんじゃないか?」と思えますが、当時はそんなキーボードを標準装備してないパソコンなんてほかに知りませんでした。というか、Macがキーボード別売りだということを知らなかったため、すごく珍しく見えました。別売りなのは、普通のJIS配列のキーボードと、親指シフトキーボードが選べるから、というのが大きな理由だとは思うのですが、TOWNSの場合マウスとジョイパッドを標準装備し、キーボードがなくてもこれらで通常の操作ができるように考慮されているという点が、おもしろかったと思います。しかし、キーボードを買わなかったTOWNSユーザーはいないと思いますが・・・。あ、マーティーユーザーがいましたね。(^^;
初代TOWNSはCPUに80386DX 16MHzを積んでいたと思います。今思えばはじめから32bitアーキテクチャーだったわけで、TOWNS用ソフトもみんな32bitネイティブアプリだったと思われ、すごいマシンだったんだなぁって思います。でも当時はそこまで細かいことわからなかったように思いますし、たぶん8bitじゃないって意味で、16bitだと思っていたんじゃないかという気がします。
カタログスペック的には、グラフィックは最大32k色とX68000に1歩及ばなかったものの、音源スペックが結構圧倒してる感じで、FMのほかにPCMが何声か出たと思います。また、スプライトも同時に800枚くらい出て、ゲームに関係ありそうな機能でX68000より上をいっているように見え、たぶんにX68000を意識しているように見えました。
最後の挑戦者 (2):まるちめでぃあ
Saiey さんのコメント
(1998/2/16 11:03:49)
TOWNSはCD-ROMを搭載していたためにたくさんのデータを扱える、という意味でだと思うのですが、当時はやっていた言葉を使い、「マルチメディアパソコン」を名乗っていました。しかし、富士通の広告を見る限り「CD-ROMソフト=マルチメディアソフト」という感じに書いてあり、ただソフトの配布媒体にCD-ROMを使ったものまですべて含めて「マルチメディアタイトルx00本!」みたいに書いてました。また当時「CD-ROM=マルチメディア」であると勘違いする人や、勘違いを誘発する記事などがたくさんありました。ほかのメーカーもTVCMなどで「マルチメディアのxxx」とか「マルチメディアへ」とか「マルチメディアはxxx」とか、なんか訳も分からずたくさん使ってる、そういう時代だったと思います。私はこの、CD-ROMを使っているというだけでマルチメディアだと言い切っているような富士通の広告に対する反発や、ひどく定義が曖昧なのにあちこちで使われているということがあって、「マルチメディア」という言葉がだいっきらいでした。今でも大嫌いなのですが、さすがにみんな恥ずかしいことに気がついた(?)のか、最近ではほとんど使われなくなりました。良いことです。
思いでのソフトは
Saiey さんのコメント
(1998/2/16 11:22:09)
ソフトについては、ソフトのスレッドへどうぞ。
TOWNSですか。
Yabuki さんのコメント
(1998/2/16 14:55:51 - E-Mail)
ここで書き込みたいことはいっぱいあります。
現役ユーザーですしね。
まずFMとTOWNSの間にハイフンは入りません。
というのは置いといて。
まあ、はっきりいって泥縄的な中途半端マシンです。
GRAMの容量は512KbyteでX68kと同じ
ですが、画面モードの融通の気かなさは芸術的ですら
あります。
この後に延々と罵詈雑言を書きたいのですが、
見苦しいのでやめておきます。・・・なんというか
・・・良いところもたくさんあるのに・・・。
僕もユーザー (^^;
あきよし さんのコメント
(1998/2/16 20:49:42)
自分のページで連載書こうと思って断念しました。
だって、「持っていただけ」で詳しくないのだもの。
とりあえず、スプライトがフレームバッファ式で、当時「スプライト=ラインバッファ」が常識だったために「疑似スプライト」などと言われていました。
しかし、今ではフレームバッファスプライトは常識です (--; ちょっとかわいそうだったかな。
しかし、画面範囲全部が覆えないスプライト画面に意味があるのだろうか? (^^;
「TOWNS のゲームは四角い」などといわれる理由はここにあります。
ハイフン
Saiey さんのコメント
(1998/2/17 09:34:28)
あ!ハイフンって入らないんですか!?あちゃー。そーいやそーですねぇ。
・・・ま、いっか。(^^;
グラフィックやスプライトまわりの話はそのうち書こうと思ってます。コメントと同じようなことを書いちゃいますけど、気にしないでくださいって感じです。
ただ、細かい数値とかの記憶も資料もないので、「印象」しか書けないです・・・。(;_;)
TOWNSは私も全然詳しくないですけど、PC達のページはあきよしさんのページと違って、「思い出を語る」ページなので、まぁいいかなと。(^^)
最後の挑戦者 (3):イベント
Saiey さんのコメント
(1998/2/20 11:22:42)
当時富士通は、「電脳遊園地」とか何とかという名前だったと思いましたが、TOWNSのイベントを東京ドーム等でよく開催していました。私も1度行きました。展示会系のイベントへ行くのは初めてだったと思います。まぁ内容は、今思えばTOWNSのソフトやハードを出してるメーカーがブースを並べる普通の展示会でした。まだ発売前だったターボアウトランの画面が見れたり、いろいろチラシをもらったりして楽しかったのですが、自分的にはむしろ、東京ドームのグランドの方へ降りて行けるというところが1番の喜びだったような記憶があります。真ん中辺から高い天井を見上げて「おぉー」みたいな。(^^;
最後の挑戦者 (4):我が家のTOWNS
Saiey さんのコメント
(1998/2/20 11:27:45)
TOWNSは弟がFM TOWNS Fを買ったことでうちにきました。このTOWNSは2世代目のTOWNSだと思います。外見は素人の自分には初代機と全く変わらないように見えました。性能的にも全く変わらないんじゃないでしょうか。後ろの拡張スロットあたりが変わったというようなことを小耳に挟んだ記憶もあるのですが。
弟がTOWNSを選んだのは、TOWNSに豊富に移植されていた外国製ゲームをやってみたいというのがあったようです。
このTOWNSのメモリは標準の2MB。キーボードはテンキー付きのJISフルキーボード。初代TOWNSのマウスはまん丸の変わったマウスで、使いづらいと不評だったと思ったのですが、その影響もあってか、Fに付属のマウスは普通の形をしたマウスでした。付属のジョイパッドも評判が悪かったような気がしたのですが、これは初代と同じものだったようです。
基本的にTOWNSは他のパソコンと同じアタリ仕様ジョイスティックポートで、同じジョイスティックやジョイパッドが使えるのですが、TOWNSのオリジナル仕様としてSELECTボタンとSTARTボタンが付いてました。これは、どっちがどっちだったかは忘れましたが、例えばSTARTボタンを押すとは、十字ボタンの上と下が同時に押されたという信号が送られ、SELECTだと左右という感じで、通常は2つ同時に押されることのない組み合わせの信号を使っていました。そのため、他のパソコンでこれらのボタンに対応するソフトを作ることは容易で、STARTボタンによる一時停止機能程度ならTOWNS用以外のいくつかのソフトで対応しているのを見たことがあります。
またマウスはMSX仕様を採用していて、ジョイスティックポートに接続して使うようになっていました。そのため、ジョイスティックを2つ付けたいときは、マウスを外す必要がありました。
ディスプレイは富士通純正でTOWNSと同じ色の15inch(14inch?)。プリンタは、TOWNSの上に乗せるとちょうど良いくらいの小さなカラー熱転写プリンタで、やっぱりTOWNSと同じ色でした。さしずめ「グレーの統一美」ってとこでしょうか。
また、後になってこのTOWNSにはハードディスクが増設されました。TOWNSと同じ色の外付けSCSI HDDで、システムサコムのモッキンバードとかいう物だったと思います。容量はたしか90MBかなんか、ちょっと半端な値でした。90MBというのは今となっては無いに等しいような容量ですが、当時は80MB〜120MBくらいのが一般的なHDDの容量でした。弟はそれを10MBくらいずつにパーティションを切り、後半のパーティションにはそれぞれよく遊ぶゲームのCD-ROMをコピーしていました。CD-ROMのソフトはコピープロテクトがかかってないため、HDDにコピーすることでHDDから高速に起動することが出来る物が多かったようです。もちろん、BGMをならすためにCD-ROMが必要になるので、不正コピーは出来ませんが。
最期の挑戦者TOWNS
ma3 さんのコメント
(1998/3/5 12:45:13)
現役ユーザーです(笑)。
初代TOWNSは386DX-16MHzでしたが,なぜかメインメモリに3ウエイト,VRAMに6ウエイト入っていました。発売まもなくメインモリのウエイトを外す方法が広まって,市販ゲームでもウエイトを外すのが割と常識になりました。
CD-ROMの遅さがよく叩かれましたが,初代についてはROM交換で対応したようです。ただ後々まで独自仕様を引きずったのは問題でした。
スプライト性能は明らかに中途半端です。最大1024個表示を歌いつつ,1フレーム中には200枚程度しか表示できません。しかし,画面が正方形になる件だけは,後に横長表示にする方法が発見されて使われました。
当初は「マルチメディア」を越えた「ハイパーメディアパソコン」(笑)として発売されていました。「マルチメディア」という言葉が本格的に広まるといつのまにかそっちに流れてしまいました。
商業的には,486機であるHRまでは割と順調に行ったようですが,MARTY発売後,戦略の曖昧さと他機種のWin攻勢にあって急速に没落していきました。
画面構成は,16色と32768色モードを組み合わせる分には,ハイレゾとローレゾを組み合わせてみたり,使いようではかなり凝ったことができます。しかし256色モードは合成表示できませんでした。
FMR50互換の画面モードを持っていたにもかかわらず,テキストVRAMはありませんでした。FM7/77からの伝統,とも言えなくもないんでしょうけど。それ以前に純正MS-DOSのTOWNS用コンソールの作りが悪くて,非常にとろいものになってしまっています。
色々と悪いところはあったんですが,性能いかんよりも使われ方に問題があったのかもしれません。一番よくなかったのは「家族で楽しめるようなゲーム」が少なかったことではないでしょうか(^^;)教育用ソフトが数多く出て,そちらでは割と成功した一方で,発売されていたゲームはゲーマー受けするようなタイトルばかりでしたから...。
ウェイト
Saiey さんのコメント
(1998/3/5 14:52:24)
TOWNSのウェイトはずしは有名ですねー。でも、なんで外しても平気なのにウェイトをかけてたんでしょう?どこかに問題が出る?
CD-ROMが遅いのは単に標準速だったからと言うだけではないんですか?ROM交換で速くなるってことは、ファームウェアにも問題があった?
Wait
あきよし さんのコメント
(1998/3/5 17:27:33)
FMR よりも性能が良くならないため、と聞きました。
冗談みたいですが、多分本当でしょう。
Towns は FMR をベースに設計されていますが、「家庭用」ということで FMR よりも安い値段設定がされています。
しかし、FMR より性能が良かったんですね。
それで、「これでは FMR が売れなくなってしまう」と、wait をかけて性能を落とした・・・ということ。
vs FMR
Saiey さんのコメント
(1998/3/6 09:38:50)
FMRよりも性能を落とすため?!
なんか昨今のスピード競争を見てると、それって信じられないですねぇ。高速32bitCPUを採用した余裕ですかネ。
簡単な(?)処理でウェイトをはずせるようにしたところに、富士通の葛藤が感じられますけどね。
ところでVRAMのウェイトははずせないんですか?こっちには意味がある?
TOWNSのWAITについて
ma3 さんのコメント
(1998/3/8 19:57:06)
メモリウエイトは初代が1ウエイトまでで、2代目以降はノーウエイトになります。
VRAMは、3代目(10F/20F/40H/80H...だったかな)以降は3ウエイトに外せます。
ただ3代目では、VRAMのウエイトを外すとマシンが不安定になります(^^;)
4代目以降となるTOWNSIIシリーズでは、NORMAL/FAST(メインRAMとVRAMのウェイトを外す)モードの切り換え機能が付きました。
ただし386SX機であるUX/UGにはこの機能はありません。(代わりに最初からウエイトが外れてる)
MARTYにもありません。
#ソフトで切り替えるので、FASTモードの存在を知らなくて購入後ずっとNORMALモードで使っていた...なんて笑い話もよくありました(^^;)
TOWNS II
Saiey さんのコメント
(1998/3/9 09:43:02)
TOWNSがIIになって変わったのって、基本的にウェイトはずしを公の機能にしただけでしたっけ?
Re)TOWNSII
ma3 さんのコメント
(1998/3/9 12:15:15)
基本的にはただのマイナーチェンジです。
細かいところでは、ブート時に立ち上げ設定をするメニューが出せるようになった、メモリ増設時に容量を自動認識するようになった、PCMの一次補完回路が付いた、メモリカードスロットがJEIDA3からJEIDA4.0になった等、があります。
TOWNSパッド
ma3 さんのコメント
(1998/3/9 13:18:50)
当初付属したグレーのものは、斜めに非常に入れづらい、という逸品でした。
特徴はSTART/SELECTボタンがついていたことです。これはパッドでは方向キーが上下や左右には同時に入力されないという特性を利用して、それらの状態を用いてスキャンしています。ですから方向キーと同時に感知することはできません。
ポートは基本的にはMSX互換なのですが、あるポートに対しての電圧出力を任意に設定できるため、初期のソフトでは「接続しても使えない」ということがありました。
MARTY発売後にこれとほぼ同型のパッドが付属になり、こちらはなかなか良い出来でした。
スーパースト2が出た時に6ボタンパッドも発売されました。これはCOMポートへの出力をON/OFFすることで入力情報を切り替えていました。パッド自体は方向キーの入力が甘く、お粗末な出来でした。
TOWNSマウス
ma3 さんのコメント
(1998/3/9 13:25:43)
基本的にはMSX互換です。毎回のように形や色が変わり、全部で6種類くらいあります。
はじめのはキノコ型と言われる正円のもの、2つ目は角型。3つ目は卵型。4つ目は白くなった卵型。卵型は特に評判がよかったらしく、長く使われました。5つ目は卵型のMARTYロゴの入ったもの。6つ目はFMVで採用されたものと同型のマウスでした。
メモリカード
Saiey さんのコメント
(1998/3/10 09:20:07)
そういえばメモリカードスロットがついてたんですよね。本体のてっぺんにスロットがあるんでしたっけ?
実際どんな風に使われたんでしょうか?
メモリカードスロット
あきよし さんのコメント
(1998/3/10 09:48:14)
そういえば、そんなものもついていましたねぇ。すごい先進的な設計だったけど、先進的すぎてだれも使わなかった(笑)
CarMarty では、目的地データなどをメモリカードで持っていました。
だから、Towns で CarMarty 互換ナビソフトを動かして、そこでデータ入力をして 家でゆっくりと計画を練ってから CarMarty に持ち込んだり出来たはずです。
カードの規格は JEIDA4.1/PCMCAI2.0 TYPE II だったと思いますけど、もしかしたら 4.0/1.0 (4.1/2.0 では TYPE I と呼ばれた規格)かも?
当時は 4.0/1.0 が主流だったのだけど、 1.0 の規格って不備が多くて、互換性悪かったんだよねぇ。
当時のパソコン雑誌には、どのマシンのカードがどのマシンで読めるか、なんていうダイアグラムが掲載されていたりしたくらいで・・・
X680x0ユーザーの批判
ma3 さんのコメント
(1998/3/10 11:21:48)
やはりこれについて触れねばならないんでしょうか?
試作機が68000で作られているという話や、スプライトをつんでいるという話、アフターバーナー2が動くらしい、という話が流れたあたりから、事ははじまりました。
で、一転してモトローラの宿敵インテルのi386DXをつんだということで事態は急変して、やや一方的な、不幸の歴史ははじまったのでした。
一番よく話題になったのは多分スプライト関係ですね。今でも時々フレームバッファの話は耳にします。(擬似スプライトだ!とか主張する人もいました。)
あとはBG(PCG)画面がないとか、プライオリティ面が少ないとか、X68KにはCD-ROMをのせるべきかどうかとか、
特に、主にゲーセンのゲームが移植できるかどうか?という点で長い間比較されたのは、とても不幸なことでした。
これらの論争の中で一つだけいえたことは、「TOWNSはゲーセンからの移植や、多重スクロール向きのハードではなかった。」ということでしょうか。
もしかすると設計者側では、そういう使われ方はほとんど想定していなかったのかもしれません。スプライト関係は特に改良もされませんでしたし。
「FM-TOWNS (1)」へ続く。