中学1年の時に、PC-6001を下取りに出して買いました。初めて自分のお金で買ったパソコンです。
このパソコンの最大の特徴といったら、なんといっても「音声合成」でしょう。当時のCMで武田鉄也の顔を表示して、「か・ん・じ。か・ん・じ。」「て・つ・や。て・つ・や。」としゃべらしていたのが、ひどく印象に残ってます。最近のパソコンで音声といったら、PCM音源でサンプリングされたものを鳴らしていますが、PC-6001mkIIは音声合成専用のチップを積み、しゃべらす言葉をMMLの様に指定するとその通りにしゃべるという、最近でも全く見かけないものでした。男声・女声の区別や、アクセントなどの指定もできました。しかし、なんてしゃべっているのか理解するのもなかなか難しかったです。(^^;
PC-6001mkIIの特徴としてもう1つ、漢字ROMが内蔵されていました。当時ではかなり珍しかったと思います。ただし、たしか1024文字かなんかそれぐらいしかなく、第1水準も満たしていませんでした。それでもワープロソフトが発売されていて、思わず買ってしまいました。フロッピーディスク版なら第1水準漢字をすべて使えたようですが、私が買ったカセットテープ版は内蔵の漢字ROMにある漢字しかだめで、自分の名前すらすべてを漢字で表示できませんでした。(;_;)
ところでこのワープロソフトにはおもしろい裏技がありました。それは、全角文字を半分だけ消すことができる、というものです。これを使うと、ない漢字を簡単に作ることができます。例えば「謹」という字がなかったのですが、「話」の右側を消してごんべんだけにし、「勤」という字の左側をつけて、ちょっと変ですが、「謹」という字を作りました。もちろん、へんとつくりという構成の漢字しかだめなのですが、結構重宝した記憶があります。
ワープロより話が後になってしまいましたが、プリンタも買いました。エプソンだったと記憶していますが、黒いドットインパクトプリンタでした。4万円くらいだったでしょうか。当然白黒印刷のみ、漢字ROMも内蔵してませんでした。
買うときに候補にあげていたのにはあと2つありました。両方ともNECです。1つはプロッタプリンタで、ペンが実際に動いて書くものです。カラーが使えるのが魅力だったのですが、製図をするわけではなかったので、用途を考え見送りました。
もう1つはサーマルプリンタです。ようはインクリボンの使えない熱転写プリンタみたいなもので、印刷には必ず感熱紙を使う必要がありました。NEC純正のPC-6001シリーズ用のプリンタと言えばこれが無難だったので、これを買うことを考えていましたが、お父さんがお店でエプソンのプリンタのカタログをもらってきて、そっちの方が良いようだったので、ドットインパクトにしました。
このプリンタにはロール紙ホルダー(?)が付いていなかった(別売り?)ので、自作してしまいました。そうすると、逆にカット紙が使いにくくなったのですが、プリンタの使い道がほとんどプログラムリストのプリントアウトとかだったので、あまり問題になりませんでした。
年賀状もこれで書いたりしたのですが、紙の厚さの関係ではがきがプリンタをうまく通らなかったため、紙に印刷したものを張り付けたりしてました。
このプリンタはこのあと、MSX2用のプリンタを買うまで使っていました。初めて買った周辺機器と言えるものです。
©Saiey